転がす?上げる?グリーン周りアプローチ4つの判断軸

グリーン周りのアプローチは、距離こそ短いものの、スコアに与える影響が非常に大きい場面です。
「転がした方がいいのか、それとも少し上げるべきか」
多くのゴルファーが、ミスしたくない距離でありながら、判断に迷い、やや距離を残してしまったり、平均100前後のゴルファーであればダフリ等のミスで精神的ダメージを受ける場面でもあります。

しかし実際には、アプローチの成否は“打ち方”よりも“判断”でほぼ決まります。
どんな球を打つかではなく、どのルートを選ぶか
ここを整理できるようになると、アプローチは一気に簡単になります。

この記事では、グリーン周りで「転がすか、少し上げるか」を判断するための考え方を、ゴルフ戦略・スコアメイク・マネジメントの視点から整理していきます。


目次

なぜグリーン周りは「転がすか上げるか」で迷うのか

グリーン周りが難しく感じる最大の理由は、距離が短いにもかかわらず、選択肢が多いことにあります。
PWで転がすこともできるし、AWやSWで少し上げることもできる。
選択肢が多い分、迷いが生まれやすいのです。

さらに、平均100までのゴルファーの場合「上げる方が上手そう」「転がしは素人っぽい」という先入観を持っていることも少なくありません。
その結果、本来は転がすべき場面で無理に上げてしまい、大きなミスにつながるケースが多く見られます。

まず大切なのは、アプローチを“技術”の問題として捉えないことです。
グリーン周りは判断の競技であり、戦略とマネジメントがスコアに直結する場面なのです。


まず見るべき基本判断|カップ位置で考える

カップが奥にあるグリーンでは「転がし」が基本

カップがグリーン奥に切られている場合、転がしは非常に有効な選択肢になります。
PWや9番アイアンで低く出し、転がし中心で寄せていくイメージです。

特に砲台ではないグリーン周りであればオーバーしても致命的なミスにはなりません。
仮に少し強く入っても、砲台でなければ大きな事故にはなりません。

また、転がしは初速が安定しやすく、距離感を合わせやすいという利点もあります。
「確実にグリーンに乗せる」「大きなミスをしない」というスコアメイクの観点では、非常に合理的な選択です。

プロの選手でもグリーンの外からパターを多用する選手もいるぐらい、転がしのアプローチは基本の戦略と考えます。

カップが手前・入ってすぐなら「上げる」ことも選択肢

一方で砲台や上っているグリーンで、カップが手前、あるいはグリーンに入ってすぐの位置にある場合、少し上げてあまり転がさないことも選択肢となります。
転がしが強めに入ると、カップをオーバーして下りを残してしまう可能性が高いためです。

このような場面では、AWやSWで少し上げ、キャリーで落とす選択が必要になります。
ただし、ここで重要なのは「フワッと上げる」ことではありません。
必要以上に高さを出そうとすると、トップやダフリのミスが出やすくなります。

あくまで「止めるために最低限上げる」という意識が大切です。


玄人が必ず確認するポイント① グリーンの奥行き

奥行きがあるグリーンは転がしが強い

上級者ほど、カップより先にグリーンの全体像と奥行きを確認します。
奥行きが十分にあるグリーンでは、転がしの許容範囲が大きくなります。

多少強く打ってもグリーン内に収まり、次のパットが残るだけ。
この「ミスの幅」を広く取れるかどうかが、戦略的な判断の分かれ目です。

転がしは「止める」ショットではなく、「どこにおくかの確率を上げる」ショット。
この発想を持てると、アプローチの成功率は大きく上がります。

砲台・奥が浅いグリーンは上げが安全

砲台グリーンで奥が浅いグリーン、また傾斜具合によっては、転がしは一気に危険になります。
少しオーバーしただけで、もし奥に下っていたり、速かったりすると簡単にグリーン奥のラフやバンカーに落ちてしまうからです。

このような場合は、落としどころを限定できる「少し上げる」アプローチが有効です。
転がしよりもキャリー重視で、狙うエリアを明確にします。

ここでも大切なのは、ピンを狙うことではなく、「止められるエリア」を狙うことです。


玄人が見ているポイント② 傾斜と芝の状態

グリーンまで上りか下りか

グリーンまでが上りか下りかによって、判断は大きく変わります。
上りの場合、ボールは自然に減速するため、転がしが使いやすくなります。

逆に下りの場合、転がしは止まりにくく、距離感が非常にシビアになります。
このような場面では、少し上げて早めに落とす方が、結果的に寄りやすいケースも多いです。

芝(フェアウェイ・ラフ・逆目)の影響

芝の状態も重要な判断材料です。
フェアウェイや薄い芝では、転がしの初速が安定し、距離を合わせやすくなります。

一方、ラフや逆目では、転がしは初速が読みにくくなり、ショートやオーバーが出やすくなります。
このような場合、少し上げてキャリー中心にした方が安定することもあります。

「転がせるか」ではなく、「転がしたときに距離が合うか」を考える。
これがマネジメントの視点です。


スコア状況で変わる判断|攻める・守る・ボギーOK

攻めたいときの考え方

寄せワンを狙いたい場面では、当然ピンに寄せる必要があります。
この場合、転がしよりも上げる選択肢が増えてきます。

ただし、無理に寄せにいくのではなく、キャリーで安全に届く番手を選び、狙いをやや広く持つことも重要です。

守りたいときの考え方

スコアを守りたい場面では、ピンは無視して構いません。
一番安全に止まるエリアやパットを行いやすいエリアを狙い、転がしを第一候補にします。

ここで大切なのは、「寄せる」より「大きなミスをしない」ことです。


玄人の判断基準|「最悪のミス」を想像する

転がしのミス/上げのミスを比較する

転がしのミスは、主に転がり過ぎたりすることが多いです。
一方、上げるミスはショートすることと、転がしよりは打ち損じの確率が高まります。

ミスしてもスコアになるルートを選ぶ

最終的には、「ミスしても次が簡単な方」を選ぶことが重要です。

カップまで10mほど、ボールからカップまでは少し下っておりややアンジュレーションあり、カップの先は広く平らという状況で2つの選択でのミスを比べます。

①転がしのアプローチを選び、少し強めに入るショットでカップをオーバー、3m以上のパットが残る形になったけど、ほぼ平でやや上りのエリアにある … これはミスが致命傷にならずにリカバリーも可能です。

②上げてカップ近くに止めたいと考えたが、少し弱く入ってしまいカップの手前3m以上の距離で下りとアンジュレーショのあるエリアに行ってしまった … これはさらに3パットの可能性も秘めており、次のパットは非常に慎重になります。
これがアプローチの判断の違いで、ミスしたときにどこに行く可能性が高いかを考えていたかの違いです。


まとめ|転がす・上げるは「打ち方」ではなく「判断」

グリーン周りのアプローチは、技術の差よりも判断の差がスコアに表れます。
カップ位置、グリーンの奥行き、傾斜、芝、そしてスコア状況。
これらを整理して考えることで、アプローチからスコアが暴れることは大幅に減ります。

転がすか、上げるか。
それはショットの問題ではなく、戦略とマネジメントの問題です。

この判断軸を身につけることで、あなたのゴルフは確実にスコアメイク寄りのゴルフへと変わっていくはずです。

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