狙いたい距離だけど、本当に狙える?林から残り100yでの4つの判断軸

フェアウェイを外し、林の中に入ってしまった。残り距離は100ヤード前後。
この距離は「普段ならちょうどいい番手でグリーンを狙える距離」であるだけに、枝や幹が邪魔でも「なんとかなるのでは?」と狙いたくなる場面です。

しかし、林からのショットは思った以上にリスクが高く、無理に狙えば大叩きにつながりかねません。しかも、グリーンの横や奥にはバンカーが配置されているケースも多く、「とりあえず低く打てばいい」という状況ではなくなります。

では、こうした「狙えそうで狙えない100ヤード」の場面では、どのように判断するべきなのでしょうか。ここでは「攻める/守る/ボギーで良し/バーディ狙い」という4つの視点に整理して解説します。

目次

状況の整理

残り100ヤードという距離は、アマチュアにとって「ウェッジやショートアイアンでフルショットすればちょうど良い」感覚を持ちやすい距離です。だからこそ、林の中からでも「届くから打ちたい」と思ってしまいます。

しかし実際には、よく状況を見ないと叩くことにもなりえるのです。

  • 枝や幹がスイングや打ち出し角を制限している
  • 枝を抜いたつもりが、少しのミスで当たって下に落ちたり、違う方向に行ってします。
  • グリーン横や奥にバンカーがあり、グリーンに届かせることだけを考えるとそれらに入る可能性がある

つまり「狙える距離」であっても、「成功率は高くない状況」でもあるのです。ここで冷静に選択できるかどうかが、スコアを守れるかどうかの分かれ道になります。

攻める時の選択肢

もちろんここでも「攻めたい」と判断する状況はあります。例えば終盤の勝負どころ、もしくは残りホールが少なくてここでチャンスを作りたいとき。

攻めると決めたら、狙い方を複数持っておくとリスクを減らせます。

攻めのルート①:低めのPWで枝の下を抜く

ピッチングウェッジを短めに持ち、球を右側にして低く打ち出します。枝の下を抜くイメージで、グリーンまで転がし気味に運びます。
成功すればピンまでは寄らずとも、グリーンオンが狙えます。おそらく林から打つ方のほとんどがこの打ち方をするのではないかと考えられます。

攻めのルート②:枝の上下や間を抜いてキャリーで狙う

打つ方向のに枝が出てきていて、その枝の横か上下(もしくは枝と枝の間等の隙間)を通し、キャリーでグリーンを直接狙うルート。
ただし枝の高さや自身の球の弾道を把握していなければ、枝に当たって方向がずれたり、下に落ちるリスクもあります。

この方法は使う番手の打ち出し角、枝までの距離で球がどれぐらいの高さに到達するかを頭の中で導き出し、上にある枝の上か下かを通すことができるかどうか判断して打つ方法です。中級上級ぐらいのレベルの方なら「これは当たるな」とか「自分の球は左に打ち出されるからそのまま打てばいけるな」と考えることができ実現の可能性も高くなります。

実際に角度と高さを厳密にはじき出してる方はほとんどいないかと思いますが、場数や練習によりどの高さならいけるというのを把握していることで実現が可能です。

そして、どの方法でいくにしても、大切なのは、攻めると決めたなら、「その狙いでゆるまずに打つ」ことが成功の条件です。どこかで迷いがあり頭の中で考えながら打つと打つことに集中しきれずにゆるんだショットやミスショットにつながります。林の中や木の近くは根やベアグラウンド等ただでさえミスがあり得るライであることが多いので狙いを決めたら、あとはしっかり球をとらえることに集中しましょう。

守る時の選択肢(ベスポジを考える)

守りを選ぶとき、ありがちな失敗は「とりあえず横に出す」ことです。確かにそれでもバンカーや池は避けられますが、「守り=横に出す」ではありません。「守り=次のショットで100%の結果を得られるようにコントロールすること」です。

次のアプローチが難しい位置に出してしまっては意味がありません。重要なのは「べスポジに出して、そこから2打で上がれる」ようにすることです。

守りの狙い方例

  • 花道が広いエリアに出す → 次のショットがピッチ&ランで寄せやすい
  • バンカーの少ないサイドに出す → アプローチの選択肢が増える
  • グリーンの傾斜を考えて、上りのラインが残る場所を選ぶ

「守る」と聞くとただ「ハザードを避ける」とか、「単に横に出す」、「消極的」という印象が先行しますが、実際はそこから「ボギーやあわよくばパー」を狙い、「ダボ以上は確実に打たない」という攻めの感覚に近い賢い選択肢でもあります。

ボギーで良しと割り切る

林や木があるところからの100ヤードは、欲を出して無理に狙うと大叩きにつながる場面でもあります。
だからこそ「ここはボギーで良し、なんならボギーを狙う」と割り切る判断も重要になります。

例えば、50~80ヤードのアプローチが得意ではないなら、残り30~50ヤードになる場所を狙う。これがうまくいけばボギー以下はほぼ確実です。

木の間や上下を狙い当たった場合、球の落ちた場所によっては、「取り返したい!」という気持ちが強まり、焦りや力み、さらなるミスにつながり、ダボ、トリプル等になり得ます。それを避けるため、最初から「ボギーで十分」と考えるのは1つの賢い戦略です。ゴルフは18ホールの合計で勝負するスポーツ。1ホールを守る判断がトータルスコアの安定につながります。

バーディを絶対に取りたい場面

競技や勝負の流れによっては、「どうしてもバーディが欲しい」という場面もあります。例えばマッチプレーで相手がピンそばに付けているときなどです。

この場合は、リスクを覚悟で上記の攻めの方法でグリーンを狙うしかありません。
ただし、そのときも工夫は必要です。

  • 狙いをピンではなく「グリーンの広いエリア」にする
  • 球を低く抑え、枝に当たらない弾道を選ぶ
  • 左右の余裕があるサイドを狙い、多少のズレを許容する

リスクをゼロにはできませんが、工夫次第で成功率を高めることはできます。

最近の自分の傾向を組み込む

このような林からのショットでもう1つ大切なのは、「最近の自分の傾向」を把握しておくことです。

  • 球が高く出やすい傾向がある → 枝に当たりやすい。低弾道を選ぶべき。
  • 引っかけが多い傾向がある → そのライをしっかり見ましょう、つま先上がりや左足上がりだとそこでもひっかける可能性があります。
  • 普段からハーフスイングや低い球を打つ練習をしておけば、実戦で「狙える選択肢」として持ち込める。

結局のところ、練習で「自分の球筋をどうコントロールできるか」を知っておくことが、林の中での選択肢を広げる最大の武器になります。

まとめ

「林から残り100ヤード」というのは、ゴルファーが罠にはまりやすいシチュエーションのひとつです。距離的には狙えるだけに、つい欲が出てしまいますが、枝や幹、奥のバンカーなど多くのリスクが潜んでいます。

攻めるなら、低い球で枝を抜く、枝の間をキャリーで抜く、グリーンセンターを狙うなどの具体的なルートを考えること。
守るなら「とりあえず横出し」ではなく、「次の2打で上がれるベスポジ」に出すこと。
ボギーで良しと割り切れば、大叩きを防ぎスコアは安定します。
どうしてもバーディが必要な場面では、リスクを承知で枝を抜きに行く覚悟も必要です。

そして忘れてはいけないのが「最近の自分の傾向を知ること」。球が高いか低いか、引っかけやすいかどうか。それを踏まえて選択することで、成功率は大きく変わります。

ゴルフはショットの技術以上に「どこを狙うか」の判断で差がつきます。林からの100ヤードを前にしたとき、自分にとって最も賢い選択ができるよう、ぜひ今回の4つの判断軸を思い出してください。

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