もはや打つのが怖い…バンカー越え向かいに池の攻め方・守り方

バンカーショット、でも奥に池がある時の戦略記事

ゴルフで最もプレッシャーがかかる場面のひとつが、グリーン周りのバンカーからのショットです。特に奥に池が待ち構えているシチュエーションは、特にアマチュアにとっては「打つのすら怖い」という心理状態になってしまいます。

この場面では、「うまく出して寄せたい」という欲が強くなればなるほど、トップして池に入れてしまったり、逆にスイングにゆるみが出てしまいバンカーに残ってしまうことが起こります。こうしたプレッシャー下でどう考え、どう選択するかが、スコアの分かれ目になります。

今回は「グリーン周りのバンカー、奥は池」という状況を例に、攻めるべきか、守るべきか、そしてスコア状況に応じた4つの戦略を整理して解説します。

目次

状況の整理

バンカーショットは本来「砂ごとボールを飛ばす」ため、距離や方向のコントロールが難しいショットです。そこに「奥が池」という要素が加わると、プレッシャーは一気に高まります。

  • トップのミス → ボールが直接フェースに当たり、奥の池まで一直線。即ダブルボギー以上の可能性。
  • ダフリのミス → フェースが砂に潜りすぎてボールが出ず、バンカー内に残る。再び同じプレッシャーを背負うことに。

アマチュアに多いのは、「池が怖い」→「弱く打とうとする」→「出ない」または「トップで池」という両極端な失敗です。ここをどう整理し、冷静に選択できるかが最大のポイントです。

攻める時の選択肢

「寄せてパーを取りたい」「勝負どころだから攻めたい」という場面では、ピンを狙う攻めのバンカーショットを選ぶこともあります。

理想の攻めイメージ

  • クラブ:56度や58度ウェッジ
  • 構え:フェースを開き、スタンスも少しオープンに
  • スイング:振り幅は大きめにして、高さを出すイメージ
  • 球筋:ボール手前2〜3センチにヘッドを入れ、砂ごと運んで高く上げ、スピンを効かせて止める
  • 着弾イメージ:ピンの手前1〜2ヤードに落とし、止まるか軽く転がってピンそばへ

このように「高く上げて止める」ショットが理想ですが、ミスすれば大きなリスクを伴います。ご存知のとおり、まともに当たってしまうとホームラン、スピンの効き方や傾斜によっては池まで行くという最悪のシナリオを常に想定しておかなければなりません。

攻めるなら、**「絶対にトップはしない」「砂を厚めに取る」**という意識が必須です。

守る時の選択肢

寄せたい気持ちを抑えて「とにかく安全にグリーンに出す」ことを優先するのが守りの選択肢です。

守りの狙い方

  • 狙いはピンではなくグリーン中央やサイド
  • フェースを開きすぎず、通常のバンカーショットよりもコンパクトに振る
  • 着弾点は広いエリアを狙い、2パット圏内で収めるイメージ

この場合、寄る確率は下がりますが「向かいの池」という最悪の結果を回避できる可能性が高まります。
特に試合や競技ラウンドでスコアをまとめたい時は、守る判断も戦略的といえるでしょう。

「寄せる」よりも「まずは脱出する」ことを第一に考えることが守りの基本です。

ボギーで良しと割り切る

向かいが池のバンカーは、アマチュアにとって難易度が非常に高い場面です。
ここで「絶対に寄せたい」と考え、スイングを調整するとゆるみもしくは力みが生まれて大叩きにつながりがちです。

だからこそ「ボギーで良し」と割り切る発想も大切です。
つまり、ピン方向を狙うのではなく、確実に出して2パットでボギーならOK、と考えるのです。

スコアカードに「ボギー」と「トリプルボギー」が並ぶのとでは大違いです。
1ホールをボギーで済ませることが、トータルでのスコア安定につながります。

「安全に出す=消極的」ではなく、「スコアを守るための積極的な戦略」と考えるべきでしょう。

バーディを絶対に取りたい場面

勝負どころや終盤のホールで「どうしてもバーディが欲しい」という状況では、リスクを承知でピンを狙う必要があります。

その場合は、フェースを大きく開き、高さを出してスピンを効かせるショットが必要になります。
もしくは少しでもリスクを軽減させるのであれば、ピン方向をずらして、それでも1パットを狙える位置を狙って打つということになります。

1パットを狙える位置は一般的には平面や上り、左右の傾斜がゆるやかであることは言うまでもありませんが、バンカーから打つ際に、それがグリーン上のどのあたりかを確認しそこを狙って打つということが有効な手段です。

最近の自分のバンカー傾向を組み込む

こうした状況で特に大切なのは、最近の自分のバンカーショットの傾向を踏まえることです。最近のバンカーショットが、

  • ホームラン気味なら → スイングを小さくし、砂を厚めに取る意識
  • ダフリ気味なら → フェースを開きすぎず、砂を薄めに取る意識

また、バンカー練習をする機会があるときは、「寄せるバンカーショット」だけでなく、ホームランしない打ち方/ダフリすぎない打ち方のいずれかを徹底して磨いておくことが大切です。
これを磨いておくことで、この記事のような場面でも、自信を持った脱出の選択肢ができます。これがあるかないかでこの場面でのプレッシャーのかかり方、その時の打つ方向の選択肢が変わり、スコアに直結してきます。

こういう場面でプレッシャーに勝てるのは「自信のある型」なのです。

まとめ

「バンカー越え、向かいは池」というシチュエーションは、アマチュアにとって最大級のプレッシャー場面です。

攻めるならピンをデッドか1パットを狙える位置へのショットが選択肢となり、守るならグリーン中央やサイドを狙って、とにかく池を回避するショットが選択肢となります。
割り切って「ボギーで良し」とする判断も、スコアメイクのためには極めて有効です。

そして忘れてはいけないのが、自分の最近のバンカー傾向を踏まえた戦略です。
ホームラン気味か、ダフリ気味か。その傾向に合わせた打ち方を選ぶことで、プレッシャー下でも脱出の確率が大きく高まります。

あとは日頃の練習でホームランにならない打ち方かダフリ過ぎない打ち方を身につけておくことで、それも大きな助けになります。

ゴルフは技術だけでなく、こうした選択肢の選び方、選択肢の数でスコアが変わります。
次に同じ状況に直面したときは、ぜひ今回の4つの選択肢を思い出し、自分に合った判断でプレーしてみてください。

Golf strategy labで戦略が学べるサービス☟☟

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次