残り80y、2段グリーンでピン奥、その奥はバンカー…そんなときの攻略マネジメント術

残り80ヤードでの攻め方

ゴルフでスコアを分けるのはドライバーやロングアイアンも大事ですが、「グリーンに乗せる1打」「グリーン周りの1打」で大きく変わってきます。特に残り100ヤード以内のアプローチは、攻め方や考え方によって結果が大きく左右されます。

今回は「残り80ヤード、ピンは2段グリーンの奥、奥にはバンカーが待ち受けている」という状況を想定し、攻めるのか守るのか、スコアの状況に応じてどう判断すべきかを解説します。

目次

状況の整理

残り80ヤード。距離としてはフルショットではなく、コントロールショットが求められる場面です。
さらにグリーンは2段になっていて、ピンは上段の奥。もしショートして下段に止まってしまえば、上りの距離感を合わせづらいロングパットが残り、3パットの可能性が高まってきます。

だからといって強めに打っていくと、奥に待ち受けるバンカーにつかまるリスクがあります。奥のバンカーからはこれも寄せるのが難しく、ボギーどころかダブルボギーも見えてきます。

つまり「ショートは3パットリスク、奥はバンカーでトラブル」という、アマチュアにとって非常に嫌な状況です。ここでの判断力が、スコアの安定感を大きく左右します。

攻める時の選択肢

攻めると決めるなら、もちろんですが「ピンのある奥段にキャリーさせて、しっかり止める」ことが理想です。

理想の攻め方イメージ

  • クラブ:52度ウェッジ
  • スイング:ややコンパクトに、85ヤードのキャリーをイメージ
  • 球筋:奥行きにもよりますが、85ヤード打って、少しスピンで戻ってくるのが理想、スピンがかからなくともランは出ずに着弾とほぼ同じところに止まる球がベター
  • 着弾:ピン奥3〜5ヤードに落とし、スピンでピンそばに止める

このように「キャリーで奥段に乗せて戻す」という攻め方ができればベストです。特にグリーンが軟らかめの日には有効です。

ただし、これはスピン量をコントロールできるある程度の技術が必要です。アマチュアの場合、思ったほどスピンが効かずそのまま奥のバンカーに突き抜ける、というリスクもあります。

攻める際の大前提は、「ショートだけは避けること」。ショートすれば下段に残り、3パットの確率が跳ね上がります。最低限、キャリーで奥段には届かせるつもりで打ちましょう。

守る時の選択肢

無理にピンを攻めず「安全にグリーンに乗せる」ことを優先するのも、賢い戦略です。

守りの選択肢1:グリーン中央にキャリーさせる

PWや9番アイアンを使い、ピンの少し手前を狙ってキャリーさせます。段の下であっても、もし転がる球で段を越えることができれば、2パット圏内に収まる可能性が高まります。

守りの選択肢2:下段の安全なサイドに置く

あえてピンを狙わず、下段の広いエリアに置く選択もあります。ここなら奥バンカーのリスクはゼロ。もちろんパーは取りにくいですが、次打で上段に寄せるチャンスが残り、最悪でもボギーで収まるルートが見えます。

守りの戦略は「パーのチャンスが下がったとしても、大叩きは確実に防ぐ」考え方です。特に試合や競技ラウンドでスコアをまとめたいときには有効な判断となります。

ボギーで良しと割り切る選択肢

2段グリーン+奥バンカーという難易度の高いシチュエーションでは、「最初からボギーで良し」と割り切ることも大切です。

例えば、ライがラフでボールが浮いていないとき。ここからスピンを効かせて奥段に止めるのは至難の業です。そんなときに無理して攻めれば、バンカーにつかまりダブルボギーの危険性が一気に高まります。

割り切って下段に乗せ、2パットでボギーを受け入れる。あるいは花道に刻んでより近いところから狙う。こうした「保険をかけたルート」があると、スコアは安定します。

バーディを絶対に取りたい場面の選択肢

終盤の勝負どころや、マッチプレーで相手がピンそばに寄せている場面では、バーディを狙わざるを得ないこともあります。

この場合はリスク覚悟で「奥段にキャリーさせて止める」しかありません。
ただし「スピンが効かない」「ランが出やすい」などグリーンの状態も計算に入れて、キャリー地点を奥めに設定するなどリスクを最小限に抑える工夫が必要です。

攻めるにしても、例えば「ピン真横ではなく、奥段のセンターにキャリーさせて2パットで済ませる」など、リスク分散を意識することが大切です。

その日のミス傾向を組み込む

最後に忘れてはいけないのが「その日の自分の調子」です。

  • 球がつかまり気味の日 → 奥を狙うのは少し危険。手前から転がす番手や打ち方で狙う方がおすすめ。
  • 球が高く上がる日 → 転がりよりはやはり奥を狙っての攻め方がおすすめ。
  • 距離が出る日 → 奥段狙いはさらに難易度が増すので、手前に刻む判断を優先。

技術的な理想よりも、「その日の自分に合った攻め方・守り方」を選ぶことが、戦略的なゴルフにつながります。

まとめ

「残り80ヤード、2段グリーン奥ピン、奥はバンカー」というシチュエーションは、アマチュアが迷いやすい場面のひとつです。

攻めるなら、52度で85ヤードキャリーさせ、スピンで少し戻すイメージ。
守るなら、グリーン中央や下段の広いエリアに置き、確実にボギー以内に収める。
割り切って「ボギーで良し」とすることも、大叩きを防ぐ有効な戦略です。
そして「バーディ必須」の場面では、リスクを承知で奥段を狙う覚悟が必要です。

重要なのは、「その日のミス傾向」や「スコア状況」を加味して、自分に合った選択肢を選ぶことです。
攻めと守りを使い分けることで、スコアは安定し、最終的には勝負どころでの強さにもつながります。

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