2打目残り150y、グリーン手前にハザード。狙うか刻むか4つの判断軸

ゴルフでよくあるシチュエーションのひとつが「残り150ヤードだけど、グリーン手前にハザードがある」という場面です。
フェアウェイからのショットなら届く距離ですが、「しっかり打てば届くけれど、少しでもミスすれば池やバンカーにつかまる」という状況は、多くのアマチュアを悩ませます。

ここで重要になるのが、技術だけではなく「状況をマネジメントする考え方」です。
攻めるべきか、守るべきか、ボギーで良しとするのか、やはりバーディを狙うのか。
その選択肢を整理して考えられるかどうかが、スコアを大きく左右します。

本記事では「2打目150y、手前にハザードあり」という典型的な場面を例に、4つの判断軸でどう考えるべきかを解説していきます。

目次

状況の整理

150ヤードという距離は、多くのゴルファーにとって「しっかり当たれば届くけれど、少しでもミスすると危ない」という微妙な距離です。
しかもグリーン手前に池や大きなバンカーがあると、「届かなかったらどうしよう」というプレッシャーが強くなります。

さらに難しさを増す要素がいくつかあります。

  • ライの状態(フェアウェイか、ラフか、傾斜地か)
  • 風の有無(フォローなら行けそうに感じる、アゲンストならさらに難しい)
  • ピン位置(手前ピンだとキャリーで正確に止める必要があり、奥ピンなら多少転がっても許容される)

つまり「150ヤード先にグリーンがある」という情報だけでは不十分で、周囲の条件を含めて判断しないと大きなリスクを背負うことになるのです。

ここからは、攻める・守る・ボギーで良し・バーディ狙いという4つの視点で整理していきましょう。

攻める時の選択肢

攻める選択を取るのは、「ここではパー、もしくはバーディを取りたい」という場面です。
たとえば、良いライに置けている場合、あるいは試合の状況的にスコアを縮めたい状況などです。

攻めるなら、クラブは「しっかり届く番手」であるかどうかは重要です。
普段150ヤードが7番アイアンと思っていたとしても、それが練習場でナイスショットして150ヤード到達なら、ここでは6番アイアンを持つなど、届く番手、ハザードを越える番手であることが当たり前ですが重要です。

攻めの狙い方としては:

  • ピン位置が奥の場合 → グリーン中央狙いでOK。ランで寄る可能性あり。
  • ピン位置が手前の場合 → グリーン手前にハザードがあってピンが手前というのは、攻めることに慎重になるべきですが、もしピンをデッドに狙うなら、リスクがあることを理解の上、狙いどころを精査し打つ。

「手前にハザード=ハザード方向に打ってショートはNG」という前提があるため、振り遅れやトップなど、自分のミス傾向を頭に入れて打つ必要があります。

攻めると決めたなら、中途半端に迷わず思い切ってスイングする。これが成功の条件です。

守る時の選択肢

守る選択は「ここで無理をして大叩きの可能性を広げる必要はない」という判断です。
特にライが打ちにくかったり、アゲンストの風が吹いているときは、グリーンを直接狙うリスクが大きくなります。

守るなら、クラブを小さめにして手前の花道に刻むことが有効です。
花道に置ければ、次のアプローチで寄せワンを狙えるチャンスも残りますし、2パットでボギーに抑えられます。

守る戦略のメリットは、「大叩きを防げる」ことです。
無理に攻めて池に入れたりバンカーにつかまってしまえば、簡単にダブルボギーやトリプルボギーになってしまいます。
そうなるくらいなら、最初から安全策を取るのが賢い選択です。

ただし「守る」と決めたときも大切なのは「どこに刻むかを明確に決める」ことです。
ただ漠然と短く打つのではなく、「この花道の右サイドに置く」など具体的に狙いを持つことで、次のショットが楽になります。また、刻むと決めたなら徹底して「ハザードには届かない」もしくは「次が打ちやすい場所」を狙いましょう。

ボギーで良しと割り切る選択肢

特に重要なのが「ボギーで良し」と割り切る判断です。
グリーン周りにハザードがある場面では、欲を出して「絶対にパーを取りたい」と考えると、大叩きの原因になります。

例えば、残り150ヤードをラフから打つ場合。
グリーンを狙ってハザードに入れてしまうよりも、「刻んで寄せワンを狙えればパー、寄らなくてもボギー」という発想の方が安全です。

ボギー狙いは「消極的」ではありません。
むしろ「スコアを崩さないための積極的なマネジメント」と考えるべきです。

特にハンデ戦やストロークプレーでは、1ホールの大たたきが全体のスコアと流れを崩してしまいます。
それを避けるために「ボギーで十分」「むしろボギーを取る、絶対にダボにはしない」と割り切る勇気が、結果的にトータルスコアの安定につながるのです。

バーディを絶対に取りたい場面の選択肢

一方で、試合や勝負の流れによっては「どうしてもバーディが必要」という場面もあります。

例えば、最終ホールで1打差を追いかけているとき。
このようなときは、リスクを承知でグリーンを直接狙うしかありません。

ただし、攻めるからといって無謀なクラブ選択をしてはいけません。
例えば150ヤードなら、7番で届く距離でも、あえて6番を持って軽くスイングし、風やミスを計算に入れておくことも賢い選択です。

また「万が一ミスした場合でも次でリカバリーできるルート」を考えるのも大切です。
池の左側に花道があるなら、そこを狙えば少なくともダボにはならない。
そんな“逃げ道”を作りながら攻めることが、バーディ狙いに必要な発想です。

その日のミス傾向を組み込む

ここまでの4つの選択肢を考える上で忘れてはいけないのが、「その日の自分のミス傾向」です。

  • 引っかけが多い日 → 左にハザードがあるなら無理に攻めない
  • 球が上がりにくい日 → 手前の池を越えるショットはリスク大
  • フェアウェイウッドが不調な日 → 無理に長いクラブを持たない

このように、自分の状態を冷静に把握し、それを戦略に反映させることで、ミスを最小限に抑えることができます。

まとめ

残り150ヤードの2打目。グリーン手前にハザードがある場面は、多くのアマチュアが悩む典型的な状況です。

攻めるならリスクを承知でしっかり届く番手を選び、迷わず振り切る。
守るなら花道に刻み、寄せワンか2パットでまとめる。
ボギーで良しと割り切れば、大叩きを防いでスコアが安定する。
どうしてもバーディが必要な場面なら、逃げ道を考えつつ思い切って狙う。

そして忘れてはいけないのは「その日の自分のミス傾向」を考慮することです。
調子に合わせて選択を変えることで、戦略はより実戦的になります。

ゴルフは「技術」だけでなく「選択」で決まるスポーツです。
次に同じような場面に出会ったとき、ぜひこの4つの選択肢を思い出し、自分にとって最適な判断をしてみてください。

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